アストロノーツ【軽率に生きる日】

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どうやらちょっと落ち着きすぎたんじゃないか。

自分の身が重いのだ。ちょっと危険なことくらいなら、と気軽に出歩いていた独身の時期に比べて、自分が重たい。結婚や子どもの存在が、わたしの足首に絡んで離してくれない、とさえ思ったことも。すぐにかき消したけれど。

そういうことを思う夜だから、独身の自分を想像してみる。

独身、恋人なし、子どもなし、の29歳の自分。どうなっているだろう?

まず、恋人がいないというのは、さびしがり屋だからありえない。とも思うけれど、若かりし時期のさみしさが、歳をとって気軽さ身軽さにすっかり変貌して、わたしを明るくしていたら?それはとても面白いだろう。

独身だったら、今のわたしのように関東にいるだろうか?

独身だったら、今のわたしのように合わない仕事を続けているだろうか?

独身だったら、今のわたしのように福岡へ移住することを決められただろうか?

独身だったら、今のわたしのように自分の人生を自ら切り拓こうとしただろうか?

今のわたしのように。

今のわたしのように。

想像してみて、やっとこ分かった。

わたしには今のわたししかいないのね。

こんな簡単なことが、想像してみてやっとわかったし、そして想像しただけで簡単にわかったしで、自分の頭ん中に脳みそつまっててよかったー!と思う。

わたしが身軽でないのはわたしが重たいだけで、誰もわたしの足元に絡みついてなどいないし、なんならわたしを愛する人は手を振って無事を祈ってくれるだろう。いや、重たいというのさえ勝手な思い込みな気がしてきた。重たくて動けない方が、ずっと安全でいられるから。

さて、何から手を離そうか。

大事でないもんをぎゅっと握ってる手をそっと開くイメージで。大事かどうか、しっかと目を開いて匂いをかいで、指で撫でて感じよう。すきかな、大事かな、愛してるかな。

家族と自分の人生だけは手放さずに生きたい。手で握ってもいいけど、しっかり糸で結んでおくのもいいね。宇宙飛行士みたいで、ドラマチックだろう?

いっしょに地球が見られるよ。

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